フライフィッシングを初めて、あなたが最初に巻いたフライはなんですか?
ニンフでは、フェザントテイルかヘアーズイヤーニンフ、ドライフライではエルクヘアカディスあたりが、初心者が最初に巻く定番ですよね。
って、私がそうだったから、そう言っているだけなのですが(爆)
エルクヘアカディスが沈んでしまう
フライフィッシングに足を踏み入れたのはいいけれど、このフライフィッシングという趣味、貧乏人の私には、いささか厳しい。
財布の中身的に、とてもとても厳しい釣りなのでした。
ハックルも、上級なものはなかなか揃えられませんでした。(そんな初心者同然でオマケに貧乏な私を、上州屋さんスペシャルプレゼンツのハックルは、後押ししてくれました)
私がよく行っていた渓流は、ウグイとアブラハヤがとても多い川(沢)でした。
そこでは、ヤマメ1尾を釣るのに、iPhone5の縦の長さくらいのウグイを10尾釣らなければならないのでした。
逆に言えば、今日はウグイ何匹目でヤマメに化けるかを楽しむ釣りとして割り切っていました。
小さなウグイやアブラハヤは、私が巻いた不恰好なエルクヘアカディスに果敢に食らいつきます。
フライが、いつも口の中に殆ど入ってしまいます。アワセが下手というのもありますが…
鯉科の魚の口の中にフライが入ってしまうと、フライにヌルが着いてしまって、ドライフライが水中に沈んでしまいます。
超めんどくさがり屋の私は考えました。
キャスティングにしろタイイングにしろ、めんどくささを楽しむのがフライフィッシングであるということを、この時点で逸脱してしまっている私ですが、少しはあなたも思ったことあるのでは?
フロータントをいちいち着けるのがめんどうだな、使い倒してもフライを沈まないようにできないものか?なんてことを…。そしてフライマンとして邪道なことを…。
エルクヘアの代わりにエアロドライウィングを使ってみる
エルクヘアカディスはエルクヘアを使うから昔ながらのフライフィッシングを感じられるのだ!という人には邪道かもしれません。
しかし、まだまだフライでたくさんのヤマメを釣ったことがなかった私は、手返しの良さがどうしても必要だと考えたのです。
ウグイのヌルヌルにも負けずに、フロータントの回数も少なくても水中に沈むことなく浮かび続けるドライフライが作れないものか?
そうだ、エルクヘアの部分もシンセティックマテリアルのエアロドライウィングを使えばいいんじゃないか!
シンセティックマテリアルのエアロドライウィングはドライフライのポストの部分に使う水より比重の軽い化学繊維です。水に浮く素材ですので、多少、魚のヌルが着こうが水面に浮くフライになってくれるはずです。
で、完成したのがこれ!
名付けて『不沈エアロドライカディス』
ダサい!なんて言わないでください!不器用なりに考えたのです。いかにヤマメを効率的に釣るかを!
ダサいフライでも結果をだす!
『不沈エアロドライカディス』をいくつか巻いて、6月の終わりに、私は馴染みの沢へ出かけてみました。
頭上は木々に覆われ、昼でも日陰になっているような沢です。
ヤマメの口元に注目してください。
私の巻いた、下手くそな『不沈エアロドライカディス』を 咥えています!
釣れた季節はすでにテレストリアルがメインの季節、ヤマメにとっては、落ちてきた昆虫ならなんでも良いといった感じだったのでしょう。ドリフトしたフライをUターンしながら追い食いしてきました。
(ストマックを採ってみたところ、アリばかりが出てきました)
2008年の6月の終わりの話です。
随分と昔の話だなって!すいません。
もう全然釣りに行けないのです。
釣りに行きて〜!