海のルアー釣りに熱を入れる過程で、影響を受けた人物として、村越正海氏は外せません。
村越正海さんは、私の釣りのアイドルでした。
現在は、ほとんどメディアに目を通さない私なのですが、古い思い出から、村越正海さんから受けた影響を書いてみたいと思います。
当たり前ですが、村越さんとは、知り合いでもなんでも有りません。
私は初心者に毛の生えたような、ただの一般人です。
ルアーコロンブスの海
村越正海さんの著書は過去に何冊か買わせて頂きました。
『ルアーコロンブスの海』という本は擦り切れるほど読みました。
今にして思えば入門書のような類の本だったと思いますが、初心者から抜け出せない私のような人間には、脳内ドーパミンが溢れ出す内容なのでした。
カッコつけないところがかっこいい村越正海さん
村越さんは、小田原のお生まれで、投げ釣り、磯釣りに、ご自身の釣りルーツがあります。
ここが、もしかしたら、他の著名なルアーアングラーとは違うところなのかもしれません。
他の著名なアングラーは、ファッションリーダー的な部分、「ルアーフィッシングは、お洒落でかっこいい」的な部分も、請け負っているのですが、村越氏は、そういう立ち位置ではありません。
純粋に、
「釣りは楽しいものなのだ!」
ということをアピールする役割のアングラーという感じです。
(これは、あくまで私が感じたことで本当はそうではないのかもしれまでん。)
そう感じた出来事は、シーバスフィッシング関連のギアや小道具がまだ出揃っていない時代だったと思いますが、
雑誌や映像に出てくる村越正海氏がシーバスフィッシングをしている時、その手はめていたのが、ゴルフのグローブだったからです。
ダイワ精工は、釣り具だけでなく、ゴルフギアにも力を入れていました。
ゴルフギアのほうでも、釣り具と同じく
「TEAM DAIWA」
というブランド戦略をとっていて、メジャー大会のひとつ、全英オープンゴルフ優勝者のイアン・ベーカーフィンチ選手ともクラブ使用契約をしていました。
一応見た目は「TEAM DAIWA」の革手袋なので、ゴルフをしない人がその村越さんの手元を見たら違和感はなかったと思います。
私は、ゴルフも少しやっていたので、シーバスロッドを振る村越正海さんの手元のゴルフグローブを見て、「おお、なるほど、これは使える!」と感心しました。
(現在は、ダイワ精工は「グローブライド」に社名を変更し、ゴルフブランドでは「Daiwa」の名前は使用していません。)
そんな、こだわりのないところも、私には魅力的に感じました。
THE フィッシングでの村越正海さん
釣り番組「THE フィッシング」を観ていたのは、まだビデオデッキの時代です。
村越正海さんが出演する回は、必ず録画していました。
村越さんの回は本当に面白くて楽しませて頂きました。
少し、私の記憶に残っている部分を書いてみますと、
クリスマス直前の、空いた1日を利用して九州の釣友を訪ねてルアー釣りの案内を受けるという回でした。
メタルジグでタチウオ、TDペンシルでメッキの爆釣、そして最後はゴロ浜のサラシを観て興奮するもヒラスズキは釣れず…。という内容でした。
これを観て、メッキが無性に釣りたくなったのを覚えています。
村越さん曰く、TDペンシルは「エサ」と呼ぶそうです。(笑)
番組終わりのナレーションで佐々木功さんが、フェリーに乗って帰路につく村越さんに向かって
「村越さん、お子さんのクリスマスプレゼントは用意できてるんですか〜」みたいなことをおっしゃられていて、
その時、
「やっぱり、ご家族がちゃんといらっしゃるんだなぁ」と半分驚くと同時に、尊敬する思いが湧きました。
釣りに生涯をかけているイメージがあったもので…。
西山徹氏と村越さんのビワコオオナマズ釣り
村越さんと西山徹さんが一緒にルアーでのビワコオオナマズ釣行するという回も印象的でした。
釣行一夜明け、あいにくの雨。
川はコーヒー色の濁流でした。
西山さん:
「ん〜、ビワコオオナマズは澄んだ水を好むからな〜。」
と困った表情。
村越さん:
「やりたい!やりましょう!」
西山さん:「ん〜、やるの?」
やや、渋る西山徹さんを引っ張って、コーヒー色の川へおりる、二人。
すると、以外にも村越さん、ビワコオオナマズ爆釣!
めっちゃ楽しそうでした。
最後にはトップにもヒット!
珍しい組み合わせでファンは驚き楽しくなります。
釣り業界の異種アングラーが一緒に釣りをするのを観たり聞いたりすると、釣りファンは、また違った楽しみができます。
村越正海さんと田辺哲男さんが乗り合い船で一緒になったとか、
雑誌、ロッド&リールで、村田基さんと今江克隆さんが対談した回なんかは、ジャイアント馬場さんとアントニオ猪木さんが対談したのを見るような驚きがありました。
できれば、村田基さんと下野正希さんのガチ対談なんてのも観てみたかった。(その後、そんな企画あったのでしょうか?)
話を戻しますと、
村越正海さんが、Daiwa契約のバスプロさん達と一緒に、オーストラリアに出向いて、バスタックルでアカメを釣るという回が印象的でした。
村越さんがファイト中にバラして、
「オートリリース!」という和製英語?を発すると、ボートを操っていた地元のガイドさんも、
「オー!イャー!オートリリース!」とのってきました。
しかし、地元ガイドさんは、バスプロさん達と村越さんに、トローリングで釣ることをすすめます。
トローリングのほうが、もっと釣れて村越さん達が喜ぶと思ったのでしょう。
しかし、村越正海一行は、その提案に対し断りを入れます。
「トローリングのほうが釣れるのは私達も承知ですが、そこをあえて、キャスティングで釣りたいのです。」
との村越さんの返しにに、ガイドさんも、渋々?「OK」。
その時の地元ガイドさんの気持ち、
- 「なんだ?この謎の東洋人達は?!」
- 「敢えてキャスティングでの勝負を選ぶのか!これが侍の心なのか!」
どっちだったのでしょう。
おそらく、バスロッドの強度、その他のテストも釣行の目的だったのでしょう。
アカメの釣りでも、村越さんは、相変わらずルアーは「ショアラインシャイナー」を使っておられました。(good!)
いちばん影響を受けたアングラーかも
こうやって振り返ると、ルアーフィッシングでは、村越正海さんが、私にとっていちばん影響を受けた釣り師かもしれません。
って、一向にどの釣りも初心者の域を抜け出せない私です。
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